自己流でコーヒーを淹れていると、「あれ、この淹れ方であってるのかな?」とか「もっと美味しくなる淹れ方があるのでは?」など、ふと疑問を感じることはありませんか?
この記事では、コーヒーの基本であるドリップコーヒーの基礎と、おいしいコーヒーの淹れ方を紹介します。
後半では、道具選びのポイントも解説します。
どちらかといえば初心者向けの内容ですが、今の淹れ方に自信がない方や、基本を忘れがちな方も是非参考にしてください。
おいしいコーヒーを淹れるコツ
おいしいコーヒーを淹れるためには、いくつかのポイントを押さえておく必要があります。
ここではコーヒーテイストの基本と、おいしいコーヒーを淹れるための七ヶ条を紹介します。
コーヒーテイストの基本
コーヒーは、焙煎度や挽き目、淹れ方によってテイストが大きく左右されます。
焙煎度とは、豆を煎る度合いのことで、浅煎り、中煎り、深煎りなどがあります。
一方挽き目とは、コーヒーを豆から粉に挽く時の粉の粗さのことで、粗挽き、中挽き、細挽きに大別されます。
はじめてコーヒーを淹れる場合は、中煎りの豆を使用し、中挽きで豆を挽くことをおすすめします。
注湯の温度は、一般的には80℃から95℃が推奨されていますが、はじめての場合は85°Cから90°Cを目安にするといいと思います。
90°C以上の高温では苦味が強くなる傾向があり、逆に80℃以下の低温では酸味が強くなります。
抽出にかける時間は、1、2杯程度なら2、3分を目安にするといいでしょう。
以上を踏まえて、初心者におすすめのスタンダードな淹れ方のポイントを整理します。
- 中煎りの豆を使う
- 豆は中挽きで挽く
- 注湯温度は85°Cから90℃程度
- 抽出時間は、1、2杯程度で2分から3分を目安にする
上記のポイントを押さえれば、豆の個性が程よく現れ、苦味と酸味、コクのバランスが取れたスタンダードな味わいを再現できるはずです。
安定したドリップの秘訣は、下記の記事で詳しく解説しています。
知っておきたいコーヒーの七か条
最初から一流のバリスタが淹れるようなコーヒーを淹れることは容易ではありませんが、淹れ方のポイントを押さえながら経験を重ねることで、誰でもおいしいコーヒーを淹れることができます。
今回紹介する七か条は、ジャパンハンドドリップチャンピオンにもなった甲田栄二さんが教える理想の淹れ方です。
とてもシンプルですが、どれも大切なものばかりです。
慣れてくると、ついおろそかになりがちなので、メモに書いて貼っておくのもいいと思います。
- 常に新鮮な豆を使うこと
- 器具にあたった挽き方をすること
- コーヒー粉は適正な分量を使うこと
- 適切な水を使うこと
- 注ぐ時は優しく乗せるイメージを持つこと
- 適切な温度と湯量で抽出すること
- 適切で清潔な器具を使うこと
ペーパードリップに必要な道具と選ぶポイント
ここでは、ペーパードリップに必要な道具を紹介します
今回は、必要最低限のものに絞って紹介しますが、スケールや温度計などの便利グッズも徐々に揃えるようにしましょう。
- コーヒードリッパー
- コーヒーサーバー
- コーヒーフィルター
- コーヒーミル
- ケトル
さまざまなメーカーから多くの製品が販売されてますが、準備にあたっては以下のポイントをチェックしてください。
コーヒードリッパー
コーヒードリッパーは、材質とサイズを考慮して選ぶようにしてください。
材質には、主に以下のようなものがあります。
- ステンレス
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ステンレスは丈夫で長持ちしますが、重くて取り扱いにくい場合があります。
- ガラス
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ガラスは軽く、熱を保持しやすいため、コーヒーを入れる適温を維持するのに適しています。
- セラミック
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セラミックは見た目が美しく、熱を効率よく保持します。
- プラスチック
-
プラスチックは軽量で持ち運びやすいですが、長期間使用すると色あせることがあります。
なお、ドリッパーのサイズは、1〜2人用、3〜4人用が一般的です。
最大何人分を抽出するかを念頭に、選ぶようにしましょう。
コーヒーサーバー
コーヒーサーバーは、容量と保温性能がポイントになります。
一度にどのくらいの量を抽出するかによって、大きさが異なります。
保温性能が高いものを選ぶと、コーヒーを長時間温かく保つことができます。
手入れのしやすさも考慮するといいでしょう。
コーヒーフィルタ
コーヒーフィルタは、コーヒードリッパーのサイズや形状にあったものを選びましょう。
形状は、円すい型と台形型が広く普及しています。
できれば同じメーカーのものが理想ですが、最近では百均でも安価で手に入るのでコスト重視で選ぶのもいいでしょう。
コーヒーミル
コーヒーミルには、手動式のものと電動式のものがあり、それぞれミル刃の種類も異なります。
利用シーンや予算にもよりますが、できるだけ高性能で均一に豆が挽けるものを選ぶようにしましょう。
コーヒーミルの種類や選び方は、下記の記事も参考にしてください。
ケトル
コーヒー用のケトルには、ガスコンロ用、IHクッキングヒーター用、電気用などの種類があります。
はじめての方やコスト重視の方は、沸かしてそのまま使える電気ケトルがおすすめです。
どの種類でも、細い注ぎ口の方が注湯をコントロールしやすくなりますので、細めのタイプを選ぶといいでしょう。
また、形状や角度によっても注ぎやすさが変わりますので、扱いやすい形状のものを選ぶようにしてください。
電気ケトルの場合は、温度設定が可能かどうかも重要なチェックポイントです。
性能にもよりますが、1万円以内で揃えることもできますので、最初はコスパ重視で選んでみてはいかがでしょうか。
ドリップコーヒーを淹れてみよう
ここからは、ドリップコーヒーの淹れ方を具体的に解説します。
サーバやコーヒーカップなどは、事前にお湯をかけて数十秒ほど温めておくと温度が下がらないのでおすすめです。
2杯分(280〜320cc程度)の抽出を想定して、ステップ毎に説明します。
ドリッパーにペーパーフィルターをセットします。
セット後、まんべんなく少量のお湯をかけると紙の臭みがとれます。
お湯がサーバに落ちきったら、お湯を捨てておきます。
18〜26gの豆を中挽きで挽き、ドリッパーに投入します。
投入後、ドリッパーの左右を軽く叩きながら、粉の表面が平になるようにします。
沸騰したケトルのお湯を85°C〜90°Cくらいになるまで冷まし、お湯を粉全体に行き渡るよう注ぎます。
この時に、調理用温度計があると便利です。
湯がムラなく浸透したら注ぐのを一旦ストップし、20秒から30秒程度放置し蒸らします。
新鮮な豆を使うとふんわりと膨らむのがわかります。
蒸らし終わったら、中心から外側に向かって円を描くように再びお湯を注ぎます。
ちょうど五百円玉大の大きさをイメージして、乗せるように注ぐのがポイントです。
中心は湯の量が多めで、外側を少なめにするのがコツです。
適量になるまで注湯を数回繰り返します。
粉が沈み切るまえに再度投入するのがポイントです。
周りのペーパー部分に直接お湯がかからないように注意しましょう。
適量が抽出できたら、途中でもドリッパーをサーバーからはずし、別のコーヒカップなどの上に置いておきます。
このタイミングで、2分30秒前後ならいい感じだと思います。
抽出したコーヒーをお気に入りのカップに注げば一旦完成です。
アレンジコーヒーの場合は、このコーヒーをベースに好きなようにアレンジしてくださいね。
簡単な動画も用意しましたので、良かったらご覧ください。
まとめ
今回は、ドリップコーヒーの淹れ方と道具選びのポイントを紹介しました。
ハンドドリップは、ドリップコーヒーの基本となりますので、是非正しい知識と淹れ方のコツを身につけてください。
ある程度ハンドドリップのコツがマスターできたら、アレンジコーヒーやエスプレッソなどにも挑戦してみるといいと思います。
レパートリーが増えてくると、ますます家カフェ時間が楽しくなると思います。