コーヒー豆の焙煎とは?ローストの種類と豆の挽き方

最近はインスタントコーヒーでも美味しいものがたくさんありますが、せっかくならコーヒー豆からこだわりの一杯を嗜みたいという方も多いと思います。

とは言っても、豆からコーヒーを淹れるまでにはさまざまな工程があり、詳細はよくわからないという人も多いのではないでしょうか。

この記事では、コーヒーを淹れるまでの大まかな流れや、それぞれの工程でテイストが大きく変わってくるという基本的な知識を紹介します。

特にコーヒーを始めたばかりの方には、有益な情報満載なので、是非最後までご覧ください。

目次

コーヒーを淹れるまでの流れ

コーヒーを淹れる前に、まずは全体の流れを把握しておきましょう。

コーヒーを淹れるまでには大まかに下記のような工程があります。

飲み方によっては直接関係のない工程もありますが、全体を把握することが美味しいコーヒーを嗜むコツでもあるので、ポイントをしっかり押さえておきましょう。

コーヒーを淹れるには、豆選びからアレンジまで5つの工程があります。

  1. 豆選び
  2. 焙煎(詳細は後述)
  3. 豆を挽く(詳細は後述)
  4. コーヒーを抽出する
  5. アレンジする

それぞれのポイントを説明します。

1.豆選び

コーヒー豆は、産地や種類、焙煎具合によって風味や味わいが大きく異なります。

豆選びがテイストを左右しますので、妥協せず自分の好みにあった豆を選ぶようにしましょう。

コーヒー豆の選び方は、下記の記事を参考にしてください。

2.焙煎

焙煎(ロースト)とは、豆を煎る作業のことです。

詳細は後述しますが、コーヒーを淹れるためには必ず生豆を焙煎する必要があります。

ショップで販売している豆(茶や黒っぽい豆)は、焙煎済みのものが殆どですが、こだわりがある方は生豆で購入することもあります。

つまり私たちは、メーカーやショップが焙煎したものを購入しているということです。

ですので、購入者が焙煎作業を意識することはあまりありませんが、焙煎方法もテイストを左右する大切な要素なので、是非その違いを覚えておいてください。

3.豆を挽く

豆を挽くとは、コーヒー豆を粉砕(ふんさい)することです。

挽くときに用いる器具や機械は、ミルやグラインダーと呼ばれますが豆の挽き方でも味がかわってきます

美味しいコーヒーを嗜むための挽き方のポイントは後述します。

4.コーヒーを抽出する

砕いた豆から様々な成分を取り出して、お湯に溶け出させる工程のことをを抽出と呼びます。

一般的にコーヒーを淹れるというと、抽出する作業を指します。

コーヒーの抽出方法には下記のようなものがあります。

  • ペーパードリップ
  • ネルドリップ
  • サイフォン
  • エスプレッソ
  • エアロプレス
  • フレンチプレス

日本ではペーパードリップ(紙のフィルターを使って抽出)が主流ですが、老舗のお店やイタリアなどではサイフォンやエスプレッソなどの抽出方法も多く使われています。

抽出方法によって利用する機材が違ってきますので、抽出方法にあわせた道具を準備する必要があります。

抽出方法の詳細については、下記の記事をご覧ください。

5.アレンジする

コーヒーは抽出したら完成というわけではありません。

ドリップコーヒーをブラックでそのまま嗜む場合などはアレンジは不要ですが、砂糖やミルクを加えたり、カフェオレなどで飲む場合にはアレンジが必要です。

特にエスプレッソベースのカプチーノやカフェモカなどは、ォームドミルクやチョコを加えたり、ラテアートを描いたりとアレンジの工程も必要になります。

スタバで有名なフラペチーノというフローズンドリンクもアレンジコーヒーの代表格です。

アレンジ次第で、見た目もそうですがさまざまなテイストを味わうことができるのです。

ここまで紹介したような工程を経て、ようやくコーヒーを嗜むことができます。

一言で「コーヒーを嗜む」と言っても、非常に奥が深いということですね。

焙煎の種類と特徴

前述したとおり、コーヒーのテイストを左右する大事な工程が焙煎(ロースト)です。

なぜコーヒーに焙煎が必要なのかというと、コーヒー豆を適度に加熱することで成分の変化を促すためです。

コーヒーの原産地から日本に到着するコーヒー豆は生の状態が一般的で、そのまま挽いてドリップしても味や香りはでません。

そこで必要なのが”豆を煎る作業”というわけです。

焙煎によって豆に隠された成分を変化させ、パワーを引き出すことができるのです。

豆によって焙煎時間を調整しながら、理想の味わいに近づけるようにしています。

具体的には、浅いと酸味が強くなり、深いと苦味とコクが増します

この焙煎のレベルは、一般的にライトからイタリアンまで8段階あるとされており、煎った時間ではなく色がポイントで、浅煎りほどカフェインが多めに抽出され、深煎りになればばるほどカフェインは控えめとなります。

8段階のローストとは、豆の煎り方によって①から⑧の種類があります。

引用:UCCオフィシャルサイト

左側のライトローストから右側のイタンリアンローストまで、徐々に豆の色が濃くなっているのがわかると思います。

  1. ライトロースト
  2. シナモンロースト
  3. ミディアムロースト
  4. ハイロースト
  5. シティロースト
  6. フルシティロースト
  7. フレンチロースト
  8. イタリアンロースト

一般的に①から③が浅入り、④から⑥が中煎り、⑦から⑧が深煎りと言われます。

深煎りになればなるほど色は茶から黒に近くなります。

どのロースト豆を使うかは好みにもよるので、豆を買う際は店員さんに相談するか特徴を理解して買うのが良いでしょう。

豆を挽くにはミルやグラインダーが必要

焙煎したコーヒー豆を挽く(細かく裁断する)には、ミルやグラインダーを使います。

ミルもグラインダーも大きな意味では違いはありませんが、ルはコーヒー豆を挽く道具全般(手動・電動を含む)を指すのに対し、グラインダーは電動で挽く道具ということになります。

一長一短はありますが、比較的時間にゆとりがある場合や工程を楽しみたい場合は手動のミル、効率的に挽きたい場合は電動のグラインダーがいいと思います。

コーヒーミルの種類や選び方は、下記の記事を参考にしてください。

豆の挽き方

挽き方を大別すると、下記の4種類になります。

  • 粗挽き
  • 中挽き
  • 細挽き
  • 極細挽き

粗挽きは、例えればザラメ糖サイズでコーヒープレスなどお湯に粉を浸透させる淹れ方と相性がいい挽き方です。

粗挽きは、酸味系が好みの方に適した挽き方と言えます。

中挽きは、一般的なレギュラーコーヒーに適した挽き方で、ドリップコーヒーなどは中挽きで大丈夫です。

丁度ザラメとグラニュー糖の中間程の粒子です。

細挽きは、ちょうどグラニュー糖程度の粒子で、苦味を楽しむのに適した挽き方です。

極細挽きは、グラニュー糖よりさらに細かくパウダー状の粒子で主にエスプレッソやカプチーノに適した挽き方です。

このように、抽出方法にあわせて挽き方を調節するのが豆を挽くポイントになります。

エスプレッソやカプチーノ用に挽く場合は、専用のグラインダーを使うことをおすすめします。

豆を挽くときの注意点

手動・電動問わず注意しなければいけないのが摩擦熱です。

特に高速に回転する電動ミル(グラインダー)は、摩擦によって豆や粉が加熱されてしまいます。

熱に冒された粉はコーヒーの命とも言える香りが飛んでしまい、仕上がりの雑味も多くなってしまいます。

あえて手動ミルで楽しむのもありですが、ちょっと手間と時間がかかるので電動グラインダーの使用をおすすめします。

一度に挽く量が多い場合(1、2杯程度なら不要)は、5秒程度で1度止めて、器具を振って熱を散らし、それを数回繰り返すなど工夫することで熱が抑えられ、粒子を均一に挽くことができると思います。

焙煎は専門家に任せるとしても、挽き方には最新の注意を払いましょう。

コーヒーの味は挽き方でも変わってきますので、愛情を込めて挽いてくださいね。

まとめ

今回はコーヒーを淹れる流れと豆の挽き方を紹介しました。

コーヒーの正しい知識や淹れ方のコツさえつかめば、誰でも自宅で美味しいコーヒーを嗜むことができます。

健康にもやさしいコーヒーですから、是非基礎知識や淹れ方をマスターして家カフェを楽しんでくださいね。

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